おや??
静まり返った海福雑貨の店内で、
何かが起きているようです・・・!!
もうすぐ売りに出される海福袋。
妖精たちが、見に来ているようです・・・!!
・・・!!
主神です!!
主神自らが、様子を見に来ているようです・・・!
一体なにがあったというのでしょうか・・・
もう少し近くに行って、聞いてみましょう・・・!
「諸君らは、年頭のめでたい行事の一環として皆に先駆けて旅立つことになる。 心して、それぞれの持ち場に福をもたらすように」
なんという有難いお言葉・・・!!
どうやら、福袋に詰められた若い妖精たちを、
残った皆で見送りに来ていたようです・・・!
・・・おや??
なにやら店の奥から泣き声がします・・・!
店の奥へと急ぐ一行・・・
今度は一体何が起きたというのでしょう??
・・・・!!
・・・これは!!
なんと、
あの魑魅魍魎で有名な「緑荳胡同」さんのコーナーに、
半分アクセサリーと化した若い妖精が居るではないですか・・・!!
可愛そうに、震えています・・・!
いったいこの若い妖精に、何があったというのでしょうか!?
「神よ・・・ 私は数ヶ月前に緑荳氏のもとへと旅立ったのですが、
持ち場で精一杯頑張ることも出来ずに、アクセサリーとしてこの地へと
戻ってきてしまいました・・・
それに、こんなに目立つところにディスプレイされ・・・
私は、目立つのが苦手なのです・・・!」
おやおや、
人間の目に触れるのを嫌う妖精のこと、これは
仕方ない反応かもしれませんね・・・!
おや??
主神が、なにやら言いたげです・・・!!
「それは違うぞ、若き者よ。お前は試練を与えられたのだ。
緑荳殿のお前への愛は、計り知れない。
お前は、その愛を一身に受けた結果 、その姿になったのだ。
お前を人の手に渡す決断を下した緑荳殿の苦しみもまた、
計り知れない。
お前は、その恥ずかしさに耐え、さらなる旅立ちを待つ定めなのだ。」
「・・・・・・!神よ・・・・私は浅はかでした・・・。私には目の前の恥ずかしさしか 見えていませんでした・・・! 目が、覚めました!!」
「若き者よ、先はまだまだ長いぞ・・!それにどうだ、その格好。お前は恥ずかしいと言うが、 すばらしくハイセンスではないか・・・!!お前は今や誰もが羨む光り輝く戦士となっている ではないか・・・」
おや??
どうやら良い方向で、一件落着なようです・・・!!
さすが、主神。
妖精たちのモチベーション管理にも余念がありません・・・!
「さあ皆の者よ、定位置に戻ろうではないか。
・・・じき、使節団や偵察隊も無事戻るであろう・・・」
こうして、
今夜も海福雑貨の夜は更けていくのでした・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿